皆様ご機嫌麗しゅう・・・
リライト連載第二回目です
前回
(初出2020年7月)
一回目からの続き本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式
前回は、そもそも「貧困」とは何かについてレビューいたしましたが、今回は、貧困がもたらす問題点をまとめつつレビューしたいと思います。※もはや不動産屋関係ないですね。。。
「貧困」の問題点
貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」があることは前回触れましたが、それぞれ、問題がちょっとずつ違ってきます。
絶対的貧困から生まれる問題は、思っている以上に複雑です。
①スラム
まず、スラムですがこんな特徴があります
- 土地の不法占拠
- 過密
- インフラ整備が不十分
- 下水がないので非衛生的
※ナイロビにあるキベラスラムには、人口100万人超に対してトイレが6000個しかないんだそうです。。 - 貧困が貧困を生む
で、このスラムはどんどん巨大化します。理由は…
- 戦争や災害が起こると、住む場所を失った人がスラムに移り住む
- スラム居住者は多産が多い
当然環境が劣悪なため、平均寿命は短く、産まれた子供も1/5が5歳未満で亡くなってしまいます。
②児童労働者
次に世界中におよそ1億5200万人いるといわれている自動労働者
- 教育の機会が奪われる
- 命の危険にさらされている
と、子供の人権無視の状態が続くわけですが、だからといって単純に減らせばいいというものでもないようです。
パキスタンで、児童労働をさせている工場から子供を施設で保護したところ、その収入を当てにしていた家族は生活が成り立たなくなり大人は出稼ぎに行き、家族と一緒にすみたい子供は施設を抜き出したものの、今度は働くところがなく、マフィアの下で犯罪に染める・・・ということになってしまったそうです。
善意の押し付けが、より悪い結果につながることがあるという悲しい見本です。。。
③ストリートチルドレン
世界中に1億人いるといわれるストリートチルドレン、ここにも過酷な現実があります。
子供だからかわいそう・・・と思われるのはせいぜい12歳以下で、それ以上の子供たちは、
- 肉体労働(ダイヤやレアメタル採掘で使い捨てされてるそうです・・・)
- マフィアに入る
くらいしかなく、それにすらなれない子供は
- 臓器倍場
- 性の道具
にされてしまうわけです。特に女性のストリートチルドレンは、大きくなるとほかのストリートチルドレンに性的暴力を振るわれるので、だったら売春したほうがましというわけです。
しかもそういう売春させられている子供を保護しても、90%が元に戻ってしまうんだそうです。考える力が奪われ、その環境を受け入れてしまっているわけです。
さらにストリートチルドレンは、稼いだわずかなお金すらためておくとほかのストリートチルドレンに奪われるので、その日のうちに使い切なければならないので、ここから脱出するのは個人の努力ではどうにもなりません。
インドの物乞いしている子どもは、同情を誘うために、目をつぶされていたり、熱湯をぶっかけられるんだそうです。。
※読んでいてもはや同じ地球で起こっていることとは思えませんでした
こういう夢も希望もない世界に生きていると、結局ドラックに手を出し、どんどん闇の世界へと落ちていく・・・
ここまで、「絶対的貧困」についてまとめましたが、日本の貧困問題とは質が違う、というのはなんとなくわかると思います。少なくとも日本にはストリートチルドレンは(ほぼ)いませんから。。。
ただ、日本の貧困は、物質的には「絶対的貧困」よりはるかに恵まれていますが、問題の質が違うだけで同じように問題だということがこの本を読むとよーーくわかります。
というわけで、次回に続きます(まだやるのか)
ここまで
まぁこんな重重なテーマよくやるよな、と自分でも思いますよ。
でも、不動産って、貧困に対して手助けできる数少ない業種だと思うんです。
高い物件が指値なしで売れるのもうれしいのですが、困った人が救われた瞬間は、それ以上に嬉しいもの。
そういうやつです。ワタクシ。
という訳で次回レビュー最終回です
Cyaoノシ