※2023年5月12日アップ記事ですが、ご質問いただいた方から本文掲載の許可をいただきましたので、
加筆修正してUPしております。
皆様ご機嫌麗しゅう・・・
ワタクシが脳に汗をかきながら執筆しておりますこのブログ。
先日、とあるお客様から
こんなお問い合わせをいただきました。
お問い合わせお客様から承諾いただき、何と本文を掲載させていただきます。(プライバシーにかかわる部分はワタクシが編集しております)
ここからお問い合わせメール内容です
初めてご連絡させていただきます。 (本サイト何度も楽しく拝見させていただいております) 下記、不躾なご相談となってしまうかもしれないのですが、もしよろしければお力添えいただけますと幸いです。 ~~~中略~~~ 今度、鶴岡へ引っ越しを予定しております。 絶賛家を探しており、物件自体はいくつか候補が上がってます。 そこで、素人の質問となり大変お恥ずかしいのですが、鈴木不動産様で取り扱われている戸建の売買物件を賃貸でお借りするというのは、大家さんと相談で折り合いが付けば可能なものだったりするのでしょうか… かなり前から物件の下見などもしておりましたが、やはり戸建賃貸物件として上がっているものよりも、半分空き家状態になっている物件や、売りに上がっている物件のほうが私どもには使い勝手が良い作りのことが多く、物件の購入には至らないのですが、もし買い手が見つかるまで賃貸として借りられたら…と思っております。 色々な条件が付く場合があるかとは思うのですが、こちらで出来る事であれば、もちろん最大限やらせていただきます。 物件詳細の希望も書かずの問い合わせで恐縮なのですが、まず、そういった物件のご紹介が可能かだけでもお問い合わせできればと思い、ご連絡させていただきました。 どうぞよろしくお願い致します。
本文ここまで
内容はこんな感じです 今売りに出ている家を賃貸できないものか、といったお問い合わせです
実はこのお問い合わせ・・・
結構あるんですよ。
で、
このお問い合わせメールの冒頭・・・
初めてご連絡させていただきます。
メールより引用
(本サイト何度も楽しく拝見させていただいております)
・・・自分、涙いいすか?
・・・これからも読んで面白くためになる記事書きますので、一つよしなに。
で本題。
黙って空家にするよりも、売れるまで貸したほうがお金も入るからいいじゃん、と
思いませんか?
思いますよね?
思いますよね?(脅迫)
ズバリ、お答えします
借りられる可能性はかなり低いです
なぜなら・・・
売家と賃貸の戸建って、お客さんが思っている以上にはっきり分かれているから。
身もふたもない回答ですが、詳しく説明します
まずは、売家を貸さない理由がこちら
- 家の中・敷地の中の残置物の問題
相続した実家の売却の場合、売却後に処分予定か、売却価格から処分相当額控除した安い売値にしている物件もあります。家電・食器はもちろんのこと仏壇や神棚がそのままのかたも珍しくありません。実際残置物もそのままで売る場合もあります。
この残置物、すべて自由に処分してもよい場合は楽なのですが、中にはその中から
必要な物を持っていく!という方もいらっしゃるので、扱いが難しいのです。 - 内見・リフォーム見積もりがしにくい問題
居住中だと、内見に日程調整が必要になるのと、購入前のリフォーム見積もりが
困難になるので、居住中の物件って、売りにくいんですよね・・・当然、売却まで時間
がかかってしますわけです
売主さんはなるべく早く手放したいわけですから、あまりうれしく思わないでしょう - 水回りの問題
空家になってから数年経過したものだと、生活必需設備である水回り(キッチン・浴室・洗面・トイレ)がすぐ使えるかどうかわかりません。
また越冬していると、凍結により破損してる可能性があります。
すでに破損していても、修繕していない場合もあります - 入居後の修繕の問題
一般的なアパート・貸家は、設備の不具合の故障対応を大家さんが
行いますが、売家の場合、修繕にまとまったお金を出すくらいなら
貸さずに売家にしておいた方がいいとお考えです。 - 心理的な問題
売却を希望する方は、不動産売却の依頼まで、売主様は様々なことを熟慮の上で
”売却”を選択しています。つまり基本所有が自分の手から離れることを希望しております。
ですので、賃貸OKする可能性は10%以下です。
貸したほうがいい理由も一つだけあります
- 建物の保守・維持の問題
建物は使わないと早く劣化が進みますし、雑草の処理、庭木の処理も頭の痛いところです。
なので、使ってくれて、除草もしてくれるのであれば、ありがたいわけです。 - 固定資産税・都市計画税の問題
毎年5月に届く、あの嫌な封筒ですよ。。。
建物も保守できるし、経費も賄えるから何年か貸そうかな・・・と思う売主様はごく少数ですがいらっしゃいます。
ただし、ここまでは貸す側・借りる側のおはなし
大事な視点が抜けております。
そうです。
この交渉の最も重要な役割を果たす
ワタクシ共不動産屋です
で、ワタクシ共目線で見ると
この交渉事・・・
- 交渉して詰める事項が多い(=手間も時間もかかる)
- 作成書類は普通の賃貸より煩雑(覚書とか覚書とか覚書とか)
- その割に報酬が安い(賃貸の場合、賃料の1ヵ月プラス消費税が上限)
のため、正直・・・
積極的にやりたくない・・・
だって
普通のアパート貸家の契約の10倍くらい大変なのに、報酬は並みのアパート以下ですよ、、、
※修繕不要で安価な賃料での契約となると、賃料は3万円から5万円ですからね。。。下手すると二万円台。。。
ただ今回、お問い合わせメールのおかげで、なぜ貸さないのかを改めて考えさせられました。
借りる(買う)と貸す(売る)だけでなく、とその間に入る不動産屋がちゃんと調整しないと、
確実に揉めます。
ワタクシ
貸主と借主が直接契約してもめるケース嫌というほどみました。
最初からかかわるのであれば(手間はかかりますけど)まだいいのです。
が
貸し借り双方で契約が終わったところに途中からかかわるのは、絶対に
というわけで・・・
不動産取引はダンス。。。三者が呼吸を合わせないとね♪
・・・次の10話はよ。。。
明後日から天気悪いみたいです。皆様良い週末を
それではCyaoノシ