ブックレビュー アラン『幸福論』 連載31回目

皆様ご機嫌麗しゅう・・・

今週はほんと、精神的にきつかった。。。

それでも、こいつはオワラセナイト、な。

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ではスタートです


今回は

85.医者プラトン 86.健康法 87.勝利

です。

85.医者プラトン

冒頭からこんな文章でスタートします

体操と音楽が、医者としてのプラトンの二大療法だった(85.医者プラトン)

ええ・・・

幸福論内で終始一貫して述べられている、

幸福になるには体を動かすのがええで!

です。なぜなら

余計なことを考えずに済むから

なんせ

苦痛が起こると、わたしたちはたちまち形而上学的な考えに投げ込まれる(85.医者プラトン)

考えすぎると、苦しいことを精神的ことに原因を求めてしまうんですよね(ソースはワタクシ)

だからこそ、運動とそれを促す音楽=ダンス

が一番いいみたいですよ。

という訳で、shall we dance?

86.健康法

皆さん

仕事をやめることにしたとたん、仕事がうまくいく

嫌で嫌でしょうがなかった役割が任期が迫るにつれ、がぜんやる気が出る

こんな経験ないだろうか?

この章には

軍隊生活での話で、病気に罹ったとたん、逆に元気になる伍長が登場します。

病気で離脱できる喜びが、快方に向かわせた、というお話。

喜びというものは、どんな腕のいい医者よりももっとじょうずに、肉体をその内部で処置するものだ。すべてを悪化させるのは、もはや、病気であるということの恐怖ではない(86.健康法)

とにかく、病気に対しては、

幸福が最良の武器である(86.健康法)

そして、死の恐怖を感じない人ほど、長生きするというのも納得ですね。

恐怖がない=幸福に近いですものね。

もう一つ、ようやく日本でも定着しつつありますが、これを忘れてはいけませんね。

病気であることは過失ではない。規律も、名誉も、病気を何ら非難することはできない。(86.健康法)

87.勝利

勝利が幸福につながる、

初めは強制が必要であり、またたえず困難が必要である。規則正しい努力と勝利に次ぐ勝利、これこそおそらく幸福の公式であろう。(87:勝利)

 やる気はやり始めなければ出ない・・・

これは脳科学者の諸先生がしきりに主張しております。

さらにつっこんで

自由な行動の中でこそ、人は幸福なのだ、自分に与える規律によってこそ、人は幸福なのだ。(87:勝利)

自分が”これ”と決めた規則の中で自由にやる、というのが幸福・・・

まるで紳士服のプロトコルのよう。。。

実際、そういう自由から幸福を得る行動、現代日本ではこんな風に読んでますね・・・

そうです

”推し活”です

アランがこの後に述べる

幸福とは、報酬を求めなかった人々のところへ来る報酬なのだ。(87:勝利)

これはもう、推し活の理念そのものだと思います。

自分のもうけを度外視して、好きなものを推す・・・

尊いの意味が、いまはっきりわかった気がします。

そして、

期待をもつこと、これは幸福であるということである。(87:勝利)

好きなものを推す、これこそ、期待=幸福ですものね。

・・・

こうやって現代の現象が、そのまま幸福論で予言(?)されているのを見るたびに、

後発の自己啓発本がいかに後追いで、過去の英知をトレースしたものかがわかりますわ・・・

という訳で

残り2回で『幸福論』レビューも終わります。。。

何年かかっとんねん。。。

ではまた来週。。。Cyaoノシ

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