なんかほかの記事書いているから、実は企画倒れなんじゃないの・・・
とお思いの方、お待たせしました!
アランの『幸福論』ブックレビューでございます。
※ゼロ回目はこちら
第一回目は93編の哲学断章(プロポ)のしょっぱなふたつ
- 名馬ブケファルス
- 刺激
をレビューしたいと思います。
1.名馬ブケファルス
※アレクサンダー大王の愛馬の名前です。
こいつ、とんでもない暴れ馬で、調教などできないといわれていたのです。
しかしそこは聡明なアレクサンダー、この馬は自分自身の影におびえて暴れているということを見抜いて、太陽のほうを向かせて影が見えないようして安心させ、手懐けたんです。
流石アリストテレスの弟子!アレク大王はすごい!
おしまい・・・
ではありません。この逸話が教えてくれるのは
何が原因になっているかを正しく見抜いて対処しなければならないということです。
このことをアランは
「情念の本当の原因を知らない限り、わたしたちは情念に対してなんらの力も持たない」と表現しております。
子供が泣き叫んでいるのにもちゃんと理由があるし、大人が不機嫌なのにも何か理由がちゃんとあるわけです。ピント外れの対応は、かえって火に油だったりしますものね。
ただ、恐怖という感情に関しては、ちょっと違うようです。
恐怖を感じている人は、危険があろうとなかろうと、そこにもっともらしい理由を作り上げて恐怖している、というのです。(危険が先か恐怖が先かというのは無駄な議論みたいです)
いわゆる、『幽霊の正体見たり枯れ尾花』ってやつ。
さて皆さん、こんな経験ありませんか?
面と向かって大変無礼なことをされると、面食らってその場では何も言えないけれど、後からムカムカしてくる・・・な~んてこと。
ワタクシもよくありますこれ。この時、びっくり→恐怖→怒り・興奮の順番で感情がうごきます。
これが国同士の間で起こったのが、第一次大戦開戦のきっかけだったとアランは考えているようです。
サラエボ事件で各国がびっくり
↓
欧州の各国要人が恐怖する
↓
怒り、興奮を生み・・・
・・・
・・・
戦争の原因は人間は争う生き物だから・・・みたいに、なにかとカテゴライズしてもっともらしい結論付けたくなりますが、あくまで原因を真摯に探して最適な対処をするに尽きる。
原因を真摯に探る、というのは簡単なようで難しいですね。ワタクシも誤字脱字する理由を真摯に探りたいと思います。。。
え?それは単なる凡ミス?
・・・・失礼いたしました。
2.刺激
アラン曰く、怒りに身を任せる人と、むやみに咳こんでいる人はおんなじなんだそうです。
何らかの刺激によって情念を動かされて怒る人、のどに物が引っかかった刺激によってせき込む人は、そもそも対応が間違っているんです。
どちらも、「粗暴な熱狂さで恐れや怒りに身を任せている」「憤怒の衝動で自然に起こる反応を妨げている」状態(byアラン)
どちらも原因を正しく把握し、恐怖を追い払うことが大事なんです。
のどに物が引っかかった人は、体(のど)が思ったように動かせなくなったことが原因なのだから、そのかけらを取り出すのに最適な対応するのが肝心ですよね。
同様に怒りに身を任せる人も、何が自分を怒らせている原因(恐怖)なのかを認識して、その対応に集中することが肝心です。
そのためには、「ほんとうの体操」=「肉体の運動に対する正しい理性の支配」が重要なんだそうです。
まさに『健全な精神は健全な肉体に宿る』
体の状態がよろしくなければ、感情が理性を上回ってしまう。。。結構納得がいく部分あります。
で、こんな本があります。
ワタクシ、そろそろ公言しますが、年明けから自宅筋トレを始めたんです。
ほぼ毎日約半年間続けていると、生活がどんどんストイックになっていくんです。
- 食べ物や飲み物に気を遣うようになったり(特に冷たいものを飲まなくなりました)
- 以前よりも本を読むようになった
- 買い食いが劇的に減った
- 痩せた(妻からこれ以上痩せたら離婚するといわれましたが・・・)
といいことづくめです。
これも、肉体が理性によって正しく支配されている結果かな?
皆さんも筋トレいかがですか?今はYouTubeに筋トレ動画山ほどありますよ~
ワタクシは『筋肉体操』動画で頑張ってます・・・
・・・
・・・
あれ、幸福論のブックレビューのはずが筋トレ話に・・・